【登山】おてんば少女が乾徳山(山梨県)の岩場に挑戦 小学生8歳

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娘が岩に登りたいというので乾徳山に登りました

こんにちは、がくんちガクです。

4月2週目の日曜日、新3年生になったばかりの娘を連れて乾徳山に登りました。

岩がいっぱいの山に登りたいという娘の無邪気なリクエストに応え、それなりにスリル満載だけどしっかりした三点支持の技術があれば大丈夫という乾徳山をチョイス。

この山は奥秩父の一角にある標高2,031メートルの山で、山頂付近に奇岩が立ち並んで難所となっている様は、登山者にとってはちょっとした名物となっています。

乾徳山の動画 ⇩

車中泊してから大平高原(おおだいらこうげん)

前日から睨んでいた乾徳山の天気予報は晴予報ではあるものの、風と気温に懸念を残す内容でした。「昼に2,000メートル付近でマイナス3度(明け方はマイナス9度)ってどういうこと?」と思いながら、積雪期さながらにダウンジャケットなどを用意して前夜から出発です。東京の自宅も寒かったので、いわゆる寒の戻りのようでした。

てんきとくらすの乾徳山の予報(登山前日)

出典:てんきとくらす

現地の道の駅で朝まで車中泊だったのですが、雪山用のダウンシュラフで快適でした(逆に言うとそれほど寒かったということ)。助手席の娘は高速道路を降りたあたりから寝てしまっていたので、車中泊の準備をしてから起こしてシュラフに入ってもらいました。朝までぐっすり寝られたようです。

少しでも寒さを避けるためにのんびり8時半まで寝た後で、登山用の駐車場まで運転です。この日は一般的な乾徳山登山口駐車場ではなく、大平高原の駐車場を目指しました。それが山頂への最短ルートであるとともに、この駐車場(800円)で乾徳山の山バッジが購入できます

乾徳山登山口でも寄付をすれば手に入るらしいのですが、必ず入手できるとは限らないようなので、より確実な方法を選んでこちらの駐車場にしました。ただ大平高原までの道は、車で進むのは若干面倒な感じではあります。そこは山バッジハンターの娘のために頑張って運転しました。

大平高原の駐車場周辺にはソーラーパネルがずらり

下山後に人がいなくて買えないということにならないように、先にバッジを購入しておきました(700円)。バッジを集めているのは娘とはいえ、買えた時はなぜか私まで嬉しい。今まで数えきれないほど山を登ってきて、どうして集めてこなかったのだろうと思ったりもするのですが、娘との思い出だからこそ嬉しいのかもしれませんね。

道満尾根(どうまんおね)を経て扇平(おうびっぴらだいら)

大平高原は、もともと牧場だったこともあり、牧場管理道路(半舗装)が走っています。駐車場から少し管理動を進むと、右手に乾徳山への登山口を示す看板がありました。ここから尾根を目指して進みます。実は管理道路だけを進んで行っても高原ヒュッテという避難小屋までは進めるのですが、登山っぽくないので、早々に山道へと入りました。

管理道路はつづら折りになっているので登山道を進んでいても何度も出くわします。

しばらく進むと「道満尾根」を示す看板が目に入りました。ここから本格的な尾根登りです。

尾根登りは尾根の上に乗るまでは急登であることが多いですが、ここもけっこう息切れしながら登りました。

尾根の上部は緩やかな登りが続き、娘は鼻歌を歌いながら進んで行きます。

この写真の位置から数分で扇平の月見岩に到着

扇平(おおびっぴらだいら)から雷岩

尾根を抜けると、扇平という開けた場所に出ます。ちゃんと調べる前は「おうぎだいら」としか読めませんでしたが、おおびっぴらだいらなんだそうです。絶対読めない

「月見岩」という大岩があり、裏側から簡単に登れるので、娘も登って記念撮影をしました。降りてきたと思ったら、表側の急なほうを登りたいといってききません。

一応、止めはしたものの、取付いてしまったので静観しました(クライミング的には簡単なので)。こういう岩は上に乗り越すときが一番危ないのですが、割れ目が走っているのでまったく問題なさそうでした。

娘は地味な尾根登りの後に、岩が登れて上機嫌。

 

少し休憩してから扇平を抜け、再び急な登りに入ります。この辺りから岩がゴロゴロしはじめ、しばらくするとロープが張ってある場所や鎖場が登場して自然のアトラクションが続きます。

乾徳山の核心部:雷岩

髭剃り岩という細身の人がやっと通れるくらいの隙間があるらしいのですが、見落としたようで発見できず、気が付くと目の前に雷岩(カミナリ岩)の看板が出てきました。

娘は果敢に登っていきます。初めて見ると、壁が大きくて驚くかもしれませんが、足を置く場所も明確なのでそれほど難しくはありません。

雷岩の取付き部分

問題なのは、雷岩の上部です。ここには左右に2本の鎖が用意されていて、左の鎖はほぼ垂直の壁、右の鎖は少しだけ寝ている傾斜の壁を登るためのものです。右側のほうが簡単なのですが、落ちた時には止めるものがありません。対して左はけっこう難しいです。

特に指示したわけでもなく、娘が躊躇なく左側のチェーンがある垂壁を登ります。しかし多くの登山客でてかてかに磨かれた岩が滑りやすく、手を置く位置がつかめないでいます。ここでは手で鎖をしっかり持ちつつ、もう片方の手で岩の手がかりを頼る程度にして薄い段差に足を置いて登っていくべきなのですが、感覚がつかめない娘は怖がって右の壁に行こうかと少し考えます。

上部が雷岩の核心部分

大人なら諦めて右側を登るように言えるのですが、子供なのでちょっと心配。大きな壁ではないので、私の足場が確保できて、娘が落ちたとしてもスポット(落下者を支えて怪我を未然に防ぐ行為)できる左側で頑張るのが無難そうだったので、丁寧にアドバイスをしながらそのまま登ってもらうことにしました。滑りそうな岩肌と露出感が怖さを感じさせるのでしょう。余談ですが後で聞いた時も、この岩が一番怖かったと言っていましたよ。

鎖に慣れていないのもあって、普段のボルダリングジムの癖で岩だけを持って登ろうとする娘に、このシチュエーションでは鎖も頼るように言いました。岩だけを手掛かりにすると、万が一手が抜けた時には綺麗に落下してしまいます。若干苦労はしたものの無事に通過しました。

つるつるしていて鎖以外の手がかりが少ない

乾徳山の核心部(ラスボス):鳳岩

雷岩から少し歩くとラスボス鳳岩(おおとりいわ)が姿を現します。20メートルという登りは、ラスボスらしい貫禄を漂わせています。右側に迂回路があって、直登しなくても頂上へは行けるのですが、娘は登る気満々です。

最初、どこに足を置いていいのか迷っていたのですが、クラック(岩の割れ目)に足をねじ込みながら登ることをアドバイスすると、すいすいと中間地点まで登っていきました。

しかし中間部分からの最初の2メートル程が難しかったようで、(子供なのでリーチが足りないというのもあり)少しもたついていました。「ちょっと危ないかも」と思ったので、足場が安定する場所で待ってもらい、私も中間部まで登ります。超えられなかった場所で体重を少し支えてあげて無事にクリア

鳳岩の中間部分

娘が上まで抜けるのを待って私もサクッと登ります。途中にアンカーボルトを一ヵ所見かけたので、たぶんガイドツアーでお客さんをロープ確保して登らせているのかもしれないと思いまいした。私も娘のためにロープを持ってくるか最後まで悩んだので、アンカーあるなら持ってきてもよかったかなと少し思ったのですが、結局、使わなかったかもしれませんね。

山頂は5m x 20m程度の広さで、それほど大きくはありません。それなりに登山客の往来もあったので、軽く休憩してすぐに下山することにしました。

よく頑張りました

山頂から見た富士山

下山

ピストンでの下山はやめておきました。本当は実際に行った下山ルートより、ピストンのほうが楽だったとは思うのですが、最初の核心部だった雷岩周辺の混雑と下降の難しさを警戒したため、山頂から奥へ抜ける道を行きました。

山頂を登ってきたのとは反対側へ少し進むと左への分岐があり、高原ヒュッテ(避難小屋)経由で大平高原の駐車場に戻ることができます。

日の当たらない場所に雪が凍って残っています

滑るから気を付けてと言った矢先にすってんころりん

この下降ルートは、長いガレ場を長時間下り続けるという点で精神力と脚力が要求されます。高原ヒュッテまでの長い道のりを修行でもしているかのような気分で黙々と下っていきました。

段差が大きいのでかなり頻繁に娘を手伝う必要があり、私が先に段差を降りて娘を肩に抱えたり抱っこしたりして下ろします。まるで荷下ろしの作業のようで、さすがに疲れてきます。

 

高原ヒュッテが近くなると、静かな森のような場所を通ります。その森で鹿と遭遇して娘はまた元気になりました。そして高原ヒュッテに到着です。

 

避難小屋である無人の高原ヒュッテで休憩させていただきました。持ってきたお湯でコンビニのインスタントお味噌汁を飲みながらおにぎりを食べて満足そうな娘。

 

わりと長めの休憩を取ったあとは、大平高原の駐車場に向けて牧場管理道路を歩きます。道を間違えないように地図で確認しつつ、管理道路と尾根道を交互に歩くような感じです。

駐車場まで戻った後は、温泉に立ち寄って帰路に着きました。終始元気だった娘の体力に関心しつつ、帰りの渋滞に耐える「おとうさんマン」でした。

ガク

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