【登山】イグルー泊で雪山キャンプしながら雪見酒

今回の娘との野外活動はイグルー泊の雪山宴会

こんにちは、がくんちガクです。

先週末は越後山脈の一角で、仲間たちとイグルーを作って雪中キャンプをしました。

イグルーというのは、雪のブロックを積み上げてかまくらの形状にしたもので、もともとはカナダの北部でイヌイット族が、移動時の仮住まいとして利用していたものです。

私が積極的に山をやっていた頃は、毎年1回はイグルーによる雪山の宴会をするのを恒例行事にしていました。どこかの山頂を目指しながらというのが基本路線ですが、今回は娘も連れいたため雪遊びと宴会に決め打ちです。

 

適した山域を探す

都内での桜の開花予想日も間近と迫った週末。まだ大丈夫だろうと思っていた矢先に、突然のように暖かい雨と、小春日和が続く事態となり、少し雲行きが怪しくなってきました。イグルーや雪洞は、雪のコンディションが良くないと作れないし、作れたとしても寝泊りが危険(崩壊のリスク)です。

 

直前まで様々な山域を検討し、この時期でも雪の多い上越に向かうことにしました。子供連れというのもあって、アクセスのよい環境を探すのも必須です。

毎回、場所を変えてひっそりと行っていることなので、具体的な場所は伏せておきますが、山岳会やツアーガイドなどが、雪洞訓練(または雪洞体験)をしている場面にかぶることもあります。そして今回は大人数のツアーの集団を見かけました。

子供でも登れる距離に目標を定めました。

 

 

困った雪質でのイグルー作り

ツアーの団体から50メートルほど離れた場所に居を構えることにしました。雪は防音効果が高いので(音を吸収するので)、それほど集団から離れていなくても、うるさいということはありません。

歩いてくる時も感じていましたが、雪が腐っていてグシャグシャです。イグルーでも雪洞でも崩れそうだなとは思いましたが、リスクの低い方法を即席で考え、雪洞とイグルーのハイブリッドとすることにしました。

 

屋根はイグルー方式にして、下部は掘り過ぎない程度の半雪洞状態とすることで、それぞれの弱点を補うつもりです。ブロック部分が少ない(軽い)ことで、少しでも崩れにくくし、崩れた場合でも雪洞のような惨事となならない状態にしています。本来の雪洞だと、崩壊した場合に雪崩に埋もれたかのような惨事を招きかねません。

まず雪洞部分を掘っていくと、表面から1.5メートルほど掘ったあたりから、コンディションの良いしまった雪質に変わりました。これならイグルー用のブロックが作れそうです。早速、雪のブロックを切り出しつつ、内部の空間を広げていきます。

しかし問題があり、男2名・女2名・女児1名というメンバー構成のうち、男2人しかスコップを持ってこなかったというのが災いして、作業効率が非常に悪いという事態に陥りました。しかも私は娘の世話と動画撮影という身勝手な理由で大忙し。

無茶なソリ遊び(&シリセード遊び)で、靴下をびしょ濡れにしてしまった娘と、その靴下と靴の中敷きをバーナーであぶって乾かしている父親を横目で見ながら、友人であるイグルー達人のM氏がイグルーの外壁を二棟分組み上げてしまうという超人ぶりを発揮。

その後は他のメンバープラス女児1名によってスコップ役を交代しながら、内部の空間(雪洞部分)を掘り広げていくことで、住居兼宴会場の二つの棟が完成しました。

 

雪見宴会の開始

二棟目の作業が終わりそうな頃に、娘が一棟目で横になってみたいと言ったためマットを渡したのですが、イグルーに入ったきりなかなか出てきません。どうしたのかと思って覗いてみたら、スヤスヤとお昼寝をしていました。

気温は低くなかったので、そのままの状態でしばらく放置することにして、大人はさっさと宴会準備を進めました。乾杯を済ませて少し経った頃に娘を宴会場イグルーに連れてきました。

イグルー内では、なぜかダウンロード済み(電波がなかったので)の昭和の懐メロを外部スピーカーで鳴らして騒ぐ流れが自然にできあがり、まるでカラオケボックスのような騒ぎです。昼寝で体力回復した女児の高すぎるテンションも重なって、賑やかで楽しい空気に包まれました。下界のキャンプ場や山小屋のテント場では実現不可能大騒ぎです。

 

瞬く間に時間が過ぎて、気が付くと日付が変わっていたため、女性棟と男性棟とで分かれて、各自シュラフに入ります。

 

朝の目覚めと撤収

はっと目を覚ますと、すでに天井が明るくなっており、時計は午前9時を指していました。久々にぐっすり眠れました。ずっと昔から思っていることですが、山の中で寝ると普段より眠りが深いような気がします

イグルーの天井は、昨晩の煮炊きの影響で、ある程度は溶けて空気穴が増えていましたが、気温があがる正午くらいまでは崩れないだろうと思いました。

先に起きた仲間たちが外で暖かい飲み物を沸かして飲んでいるのが目に入り、私も重い体を起こしました。

外に出て掘りごたつ形状のテーブルを作り、皆で朝食を取ります。娘は10時ごろに起きてきてきました。ぐっすりと眠れたようです。

食後はゴミをまとめ用具を片付けて、イグルーを崩して掘った穴を埋めました。

 

帰り際にツアーの団体の脇を通ったので少し会話したのですが、やはり雪のコンディションが良くないため、雪洞は堀りつつも睡眠自体はテントにしたということでした。掘られた雪洞を見せていただいたのですが、部屋のような驚愕の広さでしたよ。

 

今シーズンの雪山活動はこれで最後になりそうです。

次は暖かい時期の話題でお会いしましょう。

 

ガク

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【スキー】斑尾高原スキー場での色々な話 - Vol.2

今日が本気のパウダースノー @ 斑尾高原スキー場

こんにちは、がくんちガクです。

前回のVol.1では斑尾高原スキー場に遊びに行った一日目の様子をご紹介しました。今回のVol.2は続編です。

昨日から降り続いていた雪ですが、夜間だけで20㎝くらい積もってくれました。気温の低い午前中がベストコンディションのはず!

 

【2日目】斑尾のパウダースノー「Madapow(マダパウ)」

昨日から一晩中降り続いた雪により、仲間全員が期待を膨らませていました。一泊したロッジを出ると、夜の間に振った雪が車を覆うように積もっており、まずは車の雪掻きをしていざ出発です。

 

 

斑尾スポーツアカデミー キッズレッスン

昨日は予約するのを忘れていたため、朝の電話では子供をレッスンに入れることができなかったのですが、その時の電話で翌日(本日)のレッスンには入れることができました(ギリギリの滑り込みだったので、もっと前からのウェブ予約をおすすめします)。娘のスキーが上達してほしいというのはありますが、子供をレッスンに入れる大人の本心は、実は大人だけで思いっきり滑りたいというものです。

キッズスキーヤー達はいつ見ても可愛いですね。

そんなわけで娘には2時間の午前の部に入ってもらい、その間は大人達だけでガンガン滑りました(詳細は後ほど)。娘は3歳~4歳頃から毎年2~3回レッスンを受けているので、中急斜面くらいならボーゲンだけで行くことはできますが、次のシュテムターンを覚えるには、まだ少しハードルがあると感じます。そのハードルが何なのかは実の親には理解できず、単に「子供は親の言うことは聞かないから難しい」くらいにしか思っていませんでした。

 

子供のころからスキーをしていた妻(今はスノボのみ)は、ボーゲンを抜け出すのに長くかかったようで、小学校の高学年になれば自然に理解するだろうと言っています。私は10代中盤からスキーを始めたので小学生のことは分からないのと、娘の世話のためにスキーに戻る前の10年近くはスノボだったため、スキー技術の何たるかは頭から飛んでいます。

 

レッスン終了に合わせて子供を迎えに行くと、インストラクターの方からお話を頂きました。彼曰く、今はボーゲンが滑れるがままに適当になっているので(そういう言い方ではありませんでしたけど)、ちゃんと両手を前に出して腰を入れ、スキーに力をかけてラインを作っていくという、ダイナミックなボーゲンの動き(しっかり運動する)ができれば、次のステップに進めるということでした。

 

なるほどと思いました。やはり、改めて基本に立ち返り、全身でスキーを踏むことをやり直せという話だと理解しました。娘は「いつも同じことを言われる」とつまらなそうに言うのですが、改めて一緒に滑ってみたら、ちゃんとボーゲンでシュプール(滑走ライン)を描こうとしていたので、少し思うところがあったのだなと感心しました

斑尾高原スキー場の醍醐味 - ツリーラン

さて、子供がレッスンを受けている間に大人達がしたことといえば、斑尾スキー場内に点在するツリーランで遊ぶこと。このスキー場は、木々の間を通る「ツリーラン」が、公式のゲレンデとして場内のあちこちに設定されているのが特徴で、雪のコンディションが良いとオフピステ好きの恰好の遊び場となります。

 

ツリーランを公式化する際には、スキー場による雪崩リスクの有無といった判断はあったのだと想像しますが、事故による怪我人の救出など、一定のリスクをパトロール側で許容されたのでしょう。なんという懐の深さか

 

2時間しかないため数回しか回せなかったのですが、この日のパウダースノーはツリーランの魅力を最大限に引き出してくれました。木々の間を縫ったライン取りが決まると、気持ち良いことこの上ない。ちなみに私は深雪に埋まって2回くらいこけましたけど、パウダースノーは一度こけると起き上がるのがしんどいですね。

第7駐車場脇のカフェ

高速道路の渋滞を少しでも避けるために、昼過ぎには切り上げようということで、最後にゲレンデ上にある長野県と新潟県の県境で集合写真を撮りました。

ICチップのデポジット500円の返金は、通常チケット売り場で行うのですが、どうやら第7駐車場の脇にあるカフェには自動精算機があるとかで、まっすぐ第7駐車場に向かうことにしました。

第7駐車場を利用したのは今回が初めてだったので、カフェの存在など知らなかったのですが、確かに駐車場の端に大き目のプレハブ小屋のようなカフェがありました。カフェに入ると入り口すぐに自動精算機を発見。

 

ひとつ注意が必要なのは、タングラムスキーサーカスのICカードは、この精算機では精算できないということです。

私が前日に間違えて行ってしまった時のタングラムICカードは、カフェの店主が気を利かせてお店で立て替えてくださいました。感謝です。

カフェはお洒落な感じで、立ち込めるコーヒーの香りに魅了された我々全員が、コーヒーやお菓子を購入しました。グラインダーで挽いてからの丁寧なハンドドリップによる、香り高いコーヒーがいただけます。

 

ふわっとした優しい印象の女性店主と話したところ、このカフェは昨シーズンにオープンされたということで、スキー場で滑った後にコーヒーが飲みたいと思った店主が、「じゃあ自分でやるしかない」と思ってオープンされたそうです。気軽に考えていたところに、高圧線からの電圧変換が必要という理由で、建物と一緒に電柱まで立てないといけなかったそうですよ。

一言おことわりして手元を撮らせていただきました。動画素材なのでVlogに使わせていただきます。

 

 

斑尾高原スキー場のお話は、以上でおしまいです。たぶん我が家のスキーシーズンも今回で終了。来年は北海道に行こう!と仲間達と約束して帰宅しました。

 

それでは、またお会いしましょう。

 

ガク

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【スキー】斑尾高原スキー場での色々な話 - Vol.1

斑尾高原に一泊してパウダースノーを堪能しました

こんにちは、がくんちガクです。

毎年、友人に会いに家族と都内の仲間数名で斑尾高原スキー場に遊びに行くのが、我が家の恒例行事です。ここ数年は良い雪に当たらなかったのが、今年は素晴らしいパウダースノー(通称マダパウ)に恵まれ斑尾名物のツリーランも楽しめました。このスキー場は第二のニセコを探せと言わんばかりに、外国人投資家の資金流入が増加傾向にある場所でもあります。娘との様子を織り交ぜながら、斑尾高原スキー場について見聞きした事を、今回と次回の2回に分けてご紹介します。

【1日目】 斑尾スキー場到着 - 先週はチケット売り場で2時間待ち?

前夜発で東京から約3時間半ほど車を飛ばし、途中の「道の駅」で車中泊しながら朝を待ちました。妻と娘は後部座席をフラットにして仮眠。私は助手席の背もたれを倒しての仮眠です。少量の雪が降り続いていましたが、厳冬期用の山岳シュラフ(寝袋)を人数分持ってきたので、仮眠中も寒くはありませんでした。

 

翌朝、斑尾高原ホテルの前まで進むと、スキー場の関係者の方が第8無料駐車場も有料駐車場も満車だと伝えてきました。それでしかたなく第7駐車場まで戻って準備しました。

私は朝の1時間ほどはスキーブーツが痛くてしかたがないという、強烈な足のむくみに悩まされました。おそらく長時間運転と助手席で足を延ばしきれない状態での仮眠で、エコノミー症候群的な状態になっていたのだと思います。

 

1~2週間前には、このスキー場のチケット売り場で2時間待ちという状況がTwitterでつぶやかれていましたが、この日はそれほど待たずに購入できたようです(私たちは知人から事前のタダ券を頂いていたのでチケット売り場に行かなかったのですが、後で到着した友人から聞きました)。2時間待ちについて事情通の友人に聞くと、2時間待ちだった日は前日から吹雪が強く、スキー場側は人が来ないと思っていたところに、客側は降雪を理由に大挙して押しかけたという期待値ギャップがあったようです。とはいえこのスキー場は、運営側の人手が少ない状況が続いている印象はあります。

子供の成長は早いもので、今年は3足目のブーツに変えました。

来年は娘のヘルメット、ゴーグル、板、ストックを変えないとなぁ...

間違えて隣のスキー場へ

斑尾高原スキー場はタングラムスキーサーカスと隣接しており、この二つのスキー場の共通リフト券を買うことも可能です。私は今まで10年以上、斑尾高原スキー場に通う中で、一度も共通券を買ったことはありません。

いつもタングラム側への分岐には気を付けて滑っていたのですが、今回はやらかしてしまいました。撮影するためにアクションカメラをセットしている間に、仲間と娘が見えなくなり、慌てて滑ってうっかりタングラムへの連絡コースに侵入。そのまま娘の幻影を追いかけて高速で滑ってしまい、見たこともない建物の前に出てしまいました。

 

気が付けばそこはタングラムスキーサーカス。リフト券売り場まで行って、どうやって戻ったらいいかと質問すると、1回券で第一リフトに乗るしかなさそうです。シャトルバスのようなものは出ていないとのこと。仕方がないので1回券700円とICカードデポジット500円(デポジットは斑尾高原側で返金可能)の計1200円を支払って, そそくさと元のゲレンデに戻りました。

 

やっとの思いで戻ると、すでに食事を終えていた娘に「おとうさん、おバカなんですか?」と、おそらく妻から吹き込まれたのであろうセリフをはかれて、どっと疲れたおとうさんマンでした。

レストラン「バンフ」の休業

昼食と言えば、今まで私たちは「バンフ」という、スキー場の中腹に位置するレストランで昼食を取っていたのですが、先シーズンから営業休止になっています。

ここはなかなか尖ったメニューのあるレストランで、毎回の楽しみの一つだったので、とても残念です。

 

事情通に聞いた話ですが、どうやらスキー場が勝手に作った(?)ゲレンデ内の通路のおかげで、バンフに立ち寄らずに帰ってしまう客が急増したらしく、バンフのオーナーがたいへんご立腹でお店を締めてしまわれたのだとか。トイレだけは使えるようになっていたらしいのですが、どうやら水道管が破裂したらしく、今期はトイレも閉まっていました。

今後の復活を期待したいのですが、難しいのでしょうか。

 

斑尾高原ホテルに変化が?

斑尾高原スキー場の真正面にドンと立つ斑尾高原ホテル。ここのオーナー会社(アセットマネジメント会社?)は以前は中華系だったらしいですね。だからコロナ前には中華系のお客さんが多かったのでしょうか? 

北海道のニセコ同様にオーストラリアからの資金流入でペンションやロッジが買われているというのも聞いたことがあり、欧米系のお客さんもそこそこ見かけましたが、中華系が圧倒的だった印象がありました。

 

今回はというと、「日本人が多い」という変な感覚があり、おそらくコロナの緩和で日本人客が急激に戻ってきたんでしょうね。

ちなみに斑尾高原ホテルのオーナーは、今はフィリピン系になったらしいです。そして、そのおかげ(?)か、ホテルを少しでも良くしようと手をかける様子が見えてきたと小耳に挟みました。以前はほぼ放置だったようです(汗)。

 

2日目に続く

前日までの雪質はカリカリでパンパンという感じだったらしいのですが、この日は振り続けた雪のおかげで、パウダーっぽい雪の下に固い部分があるという、ところどころ怖い箇所が残りつつも概ね悪くはないといった感じでした。雪は降り続けるので、明日のコンディションに期待できそう。

一通り娘の世話をしながら午後遅くまで滑り、毎年お世話になっている宿泊先に移動して皆でくつろぎました。久々にぐっすり寝たような気がします。

 

次回のVol.2でお会いしましょう。

 

ガク

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【カメラ】登山時の動画撮影に手動式の小型カメラスライダー(YC Onion Chocolate ミニスライダー)

登山中でもカメラスライダーで動画撮りたい

こんにちは、がくんちガクです。

登山時の動画撮影の友として、小型の手動スライダーを購入しました。基本的にはマクロ撮影の向上を目指したものですが、ポートレートや風景の動画でも普通に使えそうです。購入した製品はYC Onion社から出ているChocolateという手動式スライダー(同社のラインナップには、同じChocolateの名前で自動式もあります)です。

この商品を紹介したからといって何も得しないのですが、新しいおもちゃにウキウキなので、勝手にお宝自慢させていただきます。

この記事用に動画を作って公開してあります↓

 

 

子供の目に映るものを撮るために

一般的に登山時の撮影に対するイメージは、開けた稜線から見る雄大な景色を撮る場面を連想されることが多いと思います。もちろん人それぞれなので、あくまでも一般的なイメージの話です。それに対し、子供の視野はずっと狭くて、稜線付近の景色に感動することもありますが、どちらかと言うと何気ない落ち葉や草花やキノコに興味を示すことのほうが多い印象です。

動画撮影が趣味の父親としては、そうやって子供が興味を示したものを、色あせない記憶として撮影してあげたいと考えるようになり、登山向きの軽量なマクロレンズを用意しました(とは言っても、この時期(冬)は子供の目に留まるような、近接撮影向きの被写体が少ないため、今後に備えてという状況です)。

一番撮影したいのはキノコ!

 

フィールドでのマクロ動画撮影に一味加えたい

マクロレンズで近接撮影を行ってみて素人なりに気づいたことは、マクロ動画はマクロ写真とは違った難しさがあるということです。

マクロ撮影で手振れは最悪だし、かといって三脚で静止し続けて撮っても、無風時には動きの無い無機質な映像になってしまいます。そこでもう一味加えたいというのが心情ですよね。

ビデオ用の油圧雲台でパンやチルトの動きを加えることも可能ですが、近接撮影時には動きが大雑把過ぎると感じるのと、ピント合わせの観点でも難しさがありそうです。そこで考えたのが、安価で実用性の高い(あくまでも登山の範疇で)カメラスライダーはないものかということです。

商品撮影などではスライダーがよく使われるようですが、スライダーは大掛かりな装置であることが多いため、登山という行為の中での利用は今まで思いつきませんでした。

登山となると「軽量コンパクト」は必須条件ですし、どの程度使い続けるか未知数であることから、なるべく「安価」なものがよくて選択肢が狭くなります。

電動スライダーだと高価で重いしモーター音もあるし、そもそも私の用途に電動のメリットがあまりなさそうです。登山用ザックにコンパクトに収めたいので、全長30㎝未満程度だとありがたいなどと考えながらネットで探していたら、YC OnionのChocolateに行き当たりました。

 

ミニスライダーを注文

登山での撮影は、なるべくシンプルで手軽にというのが基本ですから、スライダーのような機材は、すぐに使わなくなるんじゃないかという憶測もあり、できれば千円単位(1万円以下)の「お試し品」的なものを見つけたいと考えていました。

その価格帯で2種類ほど見つけたのですが、重すぎたり微妙に長かったりと、重さ・長さ・金額の三角関係に折り合いをつけるには、少しは金額を妥協するしかないという結論に至りました。

この結果の落としどころがYC Onion Chocolate(手動式)でした。ヨドバシカメラでも取り扱いがあって信頼できそうという感覚もありましたし。

たまたま立ち寄った都内のヨドバシカメラで聞いてみると、オンラインショップに記載されていた通り「お取り寄せ商品」とのこと。それならヨドバシエクスプレスで注文して届けてもらった方が楽なので、家で改めてネットサーフィンすることに。

検索エンジンで探すと、すぐにAli Expressが掲載する同製品が浮上しました。ヨドバシカメラでは19,800円(税込み)だったのに対し、Ali Expressでは送料無料の13,500円程度(数日後、同販売元からの販売価格が14,500円程度に変わっていたので、13,500円は割引セールかクーポン割引だったのだと思います)。同じくAli Expressに掲載されている他の販売元では約17,000円というのもありました。(2023年2月中旬の状況)。17,000円程度のものしかなかったら、ヨドバシエクスプレスでいいやってなったのでしょうが、13,500円だと中国からの配送も我慢して待とうかなという気になります。そんなわけでAli Expressでポチリました

 

製品概要

荷物が届くまでに約2週間かかりました。送付元は中国の深圳市になっており、予想通り箱は潰れていましたが、中国からの荷物にはよくあることなので、中身さえ大丈夫なら気にしません。説明書には日本語の記載もありました。

以下、製品の概要です。

  • 仕舞寸が23cm程度で重さは591g

23㎝というのは登山ザックにすっぽり入るのでありがたい。若干重量がありますが、600ccのペットボトル1本だと思うと、「そんなものか」という感じ。

  • 直接卓上に置いた場合の耐荷重が最大20㎏で、三脚に載せた場合は最大3㎏

私が登山時に使うカメラは、APS-C機に軽量の単焦点レンズがほとんどなので、最大荷重の3㎏は必要十分。

  • 直接卓上に置いた状態で14㎝スライドし、三脚に載せた場合は28㎝スライド

山の中でスライダーを使うには必ず三脚に載せるので、28㎝のスライド域が使えて十分なスライド幅だと思いました。

ちなみに、この製品にはロック機構とスライド時の抵抗の強さ調整があるのですが、この調整ネジの効き方には癖があります(詳細は紹介動画をご覧ください)

 

近々この「玉ねぎチョコレート」(強引に和訳すると微妙ですね)を持って、娘と撮影登山に出かけたいと思います。

 

またお会いしましょう。

 

ガク

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 youtu.be

 

【カメラ】浅草でフォト散歩 10年前のコンデジ買ってみた (LUMIX LX-7)

10年前のカメラを連れて娘と写真と動画撮影

こんにちは、がくんちガクです。

あくまでも動画撮影メインなのですが、気まぐれでコンデジが欲しいと思うようになりました。単純に一連の動画撮影のシステムの中に「コンデジがあると助かるかも」と思ったからです。とはいえ試行錯誤中なので、一旦、中古のそこそこのスペックのカメラを試そうと、10年前(正確には10年6ヵ月前)に発売された、パナソニック社のLumix LX7の美品を購入しました。

今回はこのLX-7の動画撮影を試すという目的と、娘とフォト散歩をする目的の両方をまとめて実行するために、東京は台東区浅草まで足を延ばしてきました。

このところ写真を撮るという行為はスマホが主役だったのですが、改めてコンデジを操るのはかなり楽しかったです。

 

中古LX-7購入について

購入したのはPanasonicLUMIX DMC-LX7 (以下LX-7)で、この機が発売されたのが2012年の夏頃なので、実に10年半前のモデルということになります。中古で美品を4万円丁度くらいで購入したのですが、中古カメラって値段上がってません? たぶん何年か前だと、同じものが3万円くらいだったと思うのですが、これはインフレの影響なのか、中古市場にLX-7の玉数が減ったための影響なのか謎です。

今回の中古コンデジを探す際には、いくつかのこだわりがありました。

 こだわりたかった条件

  • 今後のシステム検討のためのお試しなので、5万円までは出したくない

  • やや広角域から標準域をカバーする明るいズームレンズが欲しい

  • ある程度小さくて軽いのがいい

  • 動画向きの設定が可能(絞り・シャッタースピード・ISO・NDフィルターなど)

 要らない機能

  • 強い手振れ補正(10年前のモデルはそれほど効果的な手振れ補正が無くて、場合によっては邪魔になったりもするので、手振れは他の方法で手当てする)

  • 光学ファインダー(そもそも一眼レフでも動画は液晶にしか映らないしコンデジなのでそこは譲歩できる)

  • 望遠域をカバーする高倍率ズーム(今のところコンデジで望遠側強化しても意味がないと思っているし、そもそも望遠域で撮ることがない)

  • 4K動画撮影 (個人的に4Kは限られた目的でしか使わないので、コンデジはFHDあれば十分)

金額を無視すれば、上記にマッチするモデルは複数ありますが、5万円未満だと古いモデルへと選択肢が狭まるため、自然とLX-7にたどりつきました。

SonyにもCanonにも売れ筋の明るいレンズのコンデジが存在しますが、私は天邪鬼なので、売れ筋を敬遠して日陰に目を向けてしまう変な性格というのもあります。

ちなみに一つだけ諦めるしかなかった点がありました。

  • 本当はセンサーサイズは1型くらい欲しかった(LX-7は1/1.7型)

そうするとサイズも大きくなってしまったり、価格が上がったりするため、「そもそもLX-7はレンズが明るいのだし、動画メインなのにボケ具合を強くしてピントが合わなくも困る」と、勝手に自分を納得させての購入です。

LX-7の基本スペック

1/1.7型 総画素数1270万画素MOS 

光学3.8倍ズーム f=4.7~17.7mm (35mm 判換算: 24~90mm)/ F1.4~2.3

 

浅草で娘(8歳)とフォト散歩

浅草には子供向けおもちゃカメラとアクションカメラを含む計5台のカメラ(詳細は割愛)を持っていきましたが、私はLX-7ばかり触っていました。使い勝手も良く、何より気軽に使えるわりに設定の自由度が高いのが楽しいです。

動画だと、さすがに手持ちで撮りながら歩くのは手振れが酷いので、足を止めて軽くパンやチルト方向の動きで撮影するか、いつも通りに軽量の一脚に小型のビデオ雲台を組み合わせるなどしました。

 

この日のフォト散歩は、スカイツリーの見える位置から開始して、浅草寺の門前まで歩き、大混雑の中を昼食が取れる店を探しながら徘徊して、ようやく空いているもんじゃ焼き屋さんにたどり着き、その後の1時間半ほどを花屋敷で過ごすという流れになりました。最後の花屋敷では、娘は写真を撮るを忘れて遊んでいましたけどね。

 

娘(8歳 小2)には写真のイロハは一切教えないで、「ファインダーを覗いて撮りたいように撮る。それでシャッターを切ると気持ちがいい。」という感覚的なことだけ教えて楽しんでもらうことにしました。そして、家電量販店などにあるプリンター(写真データの現像機)で、自分の気に入った写真を何枚かプリントしてあげるという約束もしました。これはそれなりにモチベーションになったようです。

(これでもかというほどシャッターを切り続けていました。気持ちは分かる。)

 

むすめの作品例

まずは娘がおもちゃカメラで撮影スタートしました。

ハロウィンのくじ引きで当たったおもちゃカメラ

おもちゃカメラで撮影(by アヤノ)

 

予想通りですが、おもちゃのカメラはかなり映りが悪いですね。昔のブラウン管テレビに映る映像を見ているような感覚です。

次に娘が「本物のカメラ出して」と言うので、私のバッグから一眼レフ入門機のNikon D3100を手渡しました。これも12年ほど前の古いカメラで、今は娘の所有物です(使わないのであげました)。ただ子供には重いので親が運びます。

D3100で撮影(by アヤノ)

 

 

子供は目立つものを「日の丸構図」で撮ります。それは自然な感覚だと思います。いつかマクロレンズ撮影でも教えてみたいものです。子供ってそういうの好きそうですからね。

 

おとうさんの作品例

しょぼい写真ばかりで恐縮ですが紹介します。

これはスマホでのスナップ写真(やっぱスマホも綺麗ですね)

 

持ってきたレフ機はほとんど使わずに、動画も写真もLX-7ばかりで撮りました。普段ほとんど写真を撮らないので、被写体を探してキョロキョロするのは久しぶりの感覚で楽しかったです。率直な感想ですが、やはりこのカメラは暗所に強いですね。

LX-7で撮影(by ガク)

 

  

最後に

写真はさておき、私の本来の目的は登山時の動画撮影なので、今回撮った動画素材がどうかが一番気になります。まだ編集作業をしてみないと何とも言えませんが、下手くそなりに概ね綺麗に撮れている(綺麗に撮れているカットも多く存在する)という印象です。

 

この時の動画を編集してYoutubeに上げようかとも思いましたが、チャンネルコンセプトとは合わなそうなのでやめておきます。思い出の一つとして簡単な編集をして保管だけしておこうかな(時間があればだけど)。

 

それから、次は娘にコンデジを持たせて登山してみようと思いました。家から使わなくなっていた妻のコンデジ(リコーのCX5)が出てきたので、使ってもらおうと思います。これも12年頃のモデルです。

娘はわざわざ現像して自分のアルバムに入れるという行為を楽しんでいたので、きっと次回も楽しんでくれることと思います(そう願います)。

大人になったらカメラ&登山女子にでもなるんだろうか・・・

 

See you in the next article.

 

ガク

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【登山】宝登山で失敗だらけの低山ハイキング 1月

気楽なはずの宝登山だったのに

こんにちは、がくんちガクです。

近場でサクッと登れる山はないかと考えたところ、「宝登山(ほどさん)」がお手軽で、この時期は山頂付近で蠟梅(ろうばい)鑑賞もできるという情報をキャッチしました。宝登山は埼玉県秩父郡長瀞町にある497メートルの低山で、ケーブルカーもあります。

ちょうど娘に山でカルボナーラを作る約束と(これは不発に終わります)、新しく購入したレンズで何か撮りたいと思っていたところに蠟梅の話を聞いたので、ちょうど良いと思いました。ところが、今回は気の緩みからか数々の失敗を重ねてしまいました(動画には一つしか失敗談入れてませんけど)。

 

靴忘れた!ワークマンありがとう!

朝8時にのんびりと自宅を出たのはいいのですが、ちょうど首都高を30分程行ったところで妻から電話がありハンズフリーで応答。「どうして登山靴が廊下に置いてあるの?」の一言に頭がフリーズ。やらかしてしまったようです。

娘はサンダル、私は裏がつるつるのスニーカーだったので、さすがに登山道は厳しそうです。「いっそのこと登山店で二人分の靴を新調してしまおう」などと考えたりもしましたが、登山用品店に立ち寄るにはかなりの遠回りを強いられます。

ふと、「現地のワークマンに激安の靴があるのでは?」考えました。そもそも職人系の店なので早い時間でも開いています。ダメもとで立ち寄ることにしました。

お店には子供靴は無かったのですが、女性サイズの一番小さい23㎝に厚手のインソールを入れれば何とかなりそうでした。娘に靴1,900円+インソール約900円と、男性用の同じタイプの靴1,900円を合わせて5,000円弱の出費です。「このお金でおいしいものが食べられたのに…」と少し後悔。

 

登山の様子(正直あまり書くことない)

宝登山の駐車場で準備をして、ロープウェイ脇にあるつづら折りの道を登り始めました。よく整備された林道のような道をのらりくらりと歩いていると、途中で獣道よりはしっかり踏まれた跡のある場所から下山中らしい人が出てきました。

「これは何の道ですか?」と尋ねると、どうやらつづら折りの道をショートカットしながら真っすぐに進める歩道が通っているようです。そちらの方が登山っぽいということで、娘と脇道へ歩を進め、体の疲れと相談しながら、脇道を進んだり元の道をのんびり歩いたりを繰り返しました。

そうこうしていたら神社の入り口らしい広くて石段が続く場所に出たので、石段を登ったところ、奥の院茶店のある広場に出ました。茶店の焚火で暖を取らせていただきながら、焼きミカンを横目にしばらく休憩しました。

(お店の方の話では、なんでも焼きミカンがテレビに出たとかで人気になったようです)

奥の院に参拝した後は、娘の大好きなおみくじタイムです。扇型のおみくじに娘は大喜びでした。

 

火気厳禁だとぉ!?

山頂に着いたら食事にしようと話していたのですが、ここで衝撃の事実が判明。調べていなかった私が悪いのですが、ここの山頂エリアは火気厳禁とのこと。なんか怪しかったので、念のためスマホで調べて発覚しました。

なんでもヤマトタケルを助けてこの山の火を消した神様を奉っている場所なので、そもそも火をつけてはいけないようです。

娘と約束したカルボナーラを作ってあげようと、パスタ・ベーコン・粉チーズ・生卵・生クリームなどの材料に加え、大型の焚火缶や水2リットルなどを運んできた私の努力は徒労に終わりました

  

しかたがないので山頂付近にある蠟梅の撮影だけして、さっさとロープウェイで山を下り、できれば河原かどこかでカルボナーラを作ってあげることにしました。

高山植物やキノコを撮るために買ったマクロレンズだったので、今後が楽しみです)

  

 

ホントごめんなさい!

ロープウェイで下山して、調理ができそうな場所を地図アプリで調べてから車を走らせたのですが、目的地へのアクセスがよく分からずにうろついている時に、これまた重大な事実に気付いてしまいました。なんとバーナー用のガスを持ってくるのを忘れたのです。これは厳冬期の雪山だったら致命傷ですね。さんざん昼食を先送りしてしまい、娘に申し訳ない思いで一杯になりました。

温泉の約束だけは果たそうと(そして温泉で食事を取ろうと)いうわけで、行き先を変更。温泉施設で早速食堂に向かってメニューを眺めつつ財布を確認するのですが、さらに衝撃の事実。手持ちの現金が微妙に少ない

娘が食べたいものを優先して、天ぷらうどんを注文し、私は食べたかったソースカツ定食は諦めて、残った小銭でホルモン焼きを注文。そして財布に残ったのは30円(入浴料は支払済)。

注文後は10分程待って、ようやく昼食にありついたのはほとんど午後4時になる頃でした。娘よ、ごめんなさい…

そんなわけで失敗だらけで微妙な山行にはなってしまいましたが、温泉のお湯は素晴らしかったです。

 

そのうち動画をYoutube宝登山の動画を公開します。今回はあまり内容のない動画になってしまうかもですが…。よかったら見てやってください。

 

またお会いしましょう。

 

ガク

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【料理】牡蠣のオイル漬けを燻製風(燻製ではない)にするとどうなるか

牡蠣のオイル付けを燻製風味で作ります

こんにちは、がくんちガクです。

その昔は半人前コックだったことがあり、家庭の料理は「おとうさんマン」の仕事です。たまに友達を集めてホームパーティーをやったりもします。友人を招くと、毎回何を料理しようかと悩みます。

今回は牡蠣が美味しいシーズンということもあり、牡蠣のオイル漬けを考察してみました。

 

「牡蠣のオイル漬け燻製風味」を思いついた

スーパーの店頭には牡蠣がずらりと並ぶ時期になりましたね。ガクはオイスターが大好きです。生ガキが一番好きですが、加熱調理用の牡蠣が多く出回っているこの時期なので、酒のつまみに牡蠣のオイル漬けでも作ろうと思い立ちました。

牡蠣の燻製をオイル漬けにするか、普通のオイル漬けにするかと考えた時に、普通のオイル漬けに燻製臭を付けるという、両者の中間的な味付けを狙ったらどうなるだろうと考えました。

燻製のオイル漬けは、燻製を作ってからオイル漬けにしますので、しっかり燻製のパンチのある味がします。一方、燻製でないオイル漬けは火を通した下記に下味をつけてからオイル漬けにしますので、フレッシュな味わいになります。このように、工程が異なるのはもちろんですが、出来上がりの味も全く異なります。

そこで思いついたのが、しっかり燻製味にしたものよりも、フレッシュな味わいの普通のオイル漬けに、燻製の風味が付いているくらいのほう自分好みなのではないかということです。「牡蠣のオイル漬け燻製風味」とでも言うのでしょうか。

 

材料の準備

オイル漬けには加熱調理用の牡蠣を用意します。加熱用のほうが味がしっかりしているし、正直言って生ガキ使うのはもったいない。水に浸けていない加熱調理用の牡蠣がベストですが、水に浸けてあるものでも大丈夫です(たぶんそのほうが簡単に安く入手できます)。

今回は正味110グラムを6パック(660グラム)と大量に用意しました(複数の来客予定があったため)。普通は1~2パックで十分だと思います。

主材料の牡蠣のほかに、エキストラバージン(EV)のオリーブオイル、オイスターソース、ローリエ、ニンニク片、乾燥赤唐辛子を用意します。分量は全部「適当」です。

先ほどの牡蠣を2パック程度だったらと仮定すると、たぶん以下の感じで行けると思います。あくまでも感覚的なものなので、あしからず。でも厳密にしなくても美味しくできると思いますよ。

  • オイスターソース大さじ2~3
  • ローリエ1枚
  • ニンニク1片(風味が出やすいように2~3枚に切って)
  • 乾燥唐辛子1本の種抜き(または輪切りをひとつまみ)、
  • オリーブオイル150ミリくらいかな?(牡蠣が浸る量)

料理開始

1%程度の塩水で洗ったら真水ですすぎます。これを3回ほど繰り返します。1%は適当でいいです。もう少し具体的に言うと1リットルの水に大さじの半分くらいかな。0.5%になっても2%になっても事件にはなりませんが、10%になるとちょっと事件(というかもったいない)ですね。写真は一回目の塩水でふり洗いしているところ。結構汚れが出ています。

3回目ですすいだ後。きれいです。

ざるで水をしっかり切ってから、キッチンペーパーで水を取ります。水につかっていた牡蠣なので、そんなにしっかりは取れません。燻製にする場合は、ボイルするか、風乾するかだと思うので、風乾の場合はしっかり水気を取らないといけないのでしょうね。今回はオイルで火入れするので、ある程度取っておくというイメージです。

オリーブオイルと強めの火で炒めているところですが、どうしたって水分が沢山出てきます。本当はしっかり煮詰めるのがいいのですが、煮詰まるまで待っていると過剰に火入れしてしまうので、そこは個人の裁量です。つまり、水分が多くでるのは仕方がないので、ある程度はさっと水気を切ってしまい、そこから煮詰めていきます。数分でプリっとしたら大丈夫です。

水気が飛んできたところに、オイスターソースを絡めて煮詰めます。このオイスターソースが今回のオイル漬けの下味になっています。火は強めですが下味が入ると焦げやすいので、火加減やフライパン操作に気をつけて。

燻製風味にしない半分は、そのままオイル漬けへと直行です(後述)。燻製風味にするものは、次の「なんちゃって燻製」のステップへ。

 

なんちゃって燻製

オイスターソースに煮絡めた牡蠣を軽く燻すステップです。コンロの火をつけて、ウッドチップが焦げて煙が立ち始めてからの5分程度で十分に燻製風になるので、「燻す」というよりは「焙る」というイメージに近いです。

今回はヒッコリーを使いました。リアルな燻製ではなく、ちょっと風味をつける程度なので、香りが強めなヒッコリーや桜なんかがいいと勝手に思ってますが、別になんでもいいような気もします。

本気のスモーカーではなく、キッチンでも使える燻製鍋を使用しました。燻製鍋でなくても百円均一でいくらでも代替用品がそろうでしょうし、最近の百円均一は燻製気そのものも売られていると思います。風味付けだけなので、普通の鍋でも網やホイルで工夫してできます。

ちなみに室内で洗濯物を陰干ししている時は、「なんちゃって燻製」であってもやめておいたほうが無難です。衣服に付いた焚き火や燻製の匂いは、まるでオーロラ姫にかけられたマレフィセントの呪いのように強力です。私はこの日うっかりしていたため、妻にしつこく文句を言われました(汗)。

先ほど味付けの行程まで終えた普通のオイル漬け用と、燻製風にした牡蠣のそれぞれを別々の容器に入れて、ローリエ、ガーリック、種を抜いた唐辛子(種ありだと激辛になりますが、狙ってそうするならOK)を入れ、そこにEVオリーブオイルを牡蠣が浸るまで注ぎ入れます。ハーブはいろいろなバリエーションがありますが、燻製風に関していえば、ここに挙げた基本的なハーブで十分だと思います。

オイルに浸けたら、少なくとも翌日までは置きたいですね。味がまろやかになります。

2週間ほど日持ちしますが、味はどんどんまろやかになっていく(味がオイルに溶け出していく)ので、長くなったものは塩をかけたりするのがよいでしょう。

 

牡蠣のオイル付け燻製風味を実食

写真はオイルに浸けてから2日後のものです。ちょうど来客があったため、一杯やりながら味くらべをしてみました。

(左がノーマルで右が燻製風味。見た目はもちろん、この状態だと匂いも大きくは変わりません。)

さて実食の感想です。酒飲みの私と客人は、燻製風味のほうに一票を投じました。味というか風味に深みがあります。今まで食べたことのある燻製そのもののオイル漬けだとスモーキーさが強いのですが、燻製風味は華やかな日本酒でもお酒の風味も邪魔せずいい感じです。本当の燻製にするよりも、工程が短く手間もかかりませんから、次回も作ってみようと思わせてくれました。

 

最後に

食べるという点では燻製風は大成功でした。そこまで面倒でもないので、ホームパーティーのメニューに加えていいとも思わせてくれました。

ただ、オイルや牡蠣を他の料理に展開しようと思うと、今のところ普通のオイル漬けのもののほうが優位に立っています。でもそこは研究不足で、もしかしたら燻製臭の強いベーコンと燻製風のオイル漬けのものでオイルベースのパスタにしたら相性いいのかな?などと、思ったりもします。 暇があればいつか研究してみたいです。

 

それではまたお会いしましょう。

 

ガク

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