【キャンプと宴】キャンプ場で軍鶏(シャモ)の解体 -「命の授業」

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 清里オーガニックキャンプ2023に参加しました

こんにちは、がくんちガクです。

5月の週末に友人含む大人5人と子供2人で、山梨県の新栄清里キャンプ場で開催された「清里オーガニックキャンプ2023」に参加してきました。

このイベントでは、竹とんぼやサンダル作り、鹿の角細工、ヒルについての学習等々、30を超える様々なイベントブースが軒を連ね、コンサートやトークショーなど盛りだくさんの内容が楽しめます。そんな中で、「狩猟の世界を体験」という軍鶏(シャモ)の解体ワークショップに参加してきたので、その時の様子をレポートします。

絞めている瞬間と詳細な内臓のシーンはフィルターをかけています

キャンプ場に到着

我が家は子供の小学校の行事があったため、東京を出たのがお昼頃。ようやくイベント会場に着いた時にはすでに午後4時近く。大急ぎでテントを設置した頃には西日が差し始めていました。ようやくテントの準備ができてイベント会場へ向かった頃には、先着の友人はドイツビールのブースですでに良い感じ。

隣接するブース達を横目でチラ見しながら、我が家もドイツビールを頂きました。

軍鶏の解体ワークショップ

次に友人達と向かったのは、軍鶏(シャモ)の解体ワークショップのブースです。我が家が食事係としてスーパーですべての食材を調達していたので、鶏の追加食材は要らないと主張したのですが(そして私は生き物を絞めるのが苦手)、やる気満々の友人の雰囲気にのまれてブースに入っていきます。

時間が遅めなのに一度ワークショップが始まると2時間くらいはかかるらしく、そこは体験したいという友人と、スピード・効率性の間を取り、友人が絞めて私が捌く、そして子供達は(本人たちが大丈夫であれば)、途中の作業を手伝うということになりました。

ワークショップを提供されていたのは、西東京のあきる野市「罠シェアリング」という取り組みをされている団体です。私たちのグループには、猟銃免許もお持ちという女性が付きっきりで面倒見てくださいました。

解体

絞めてから解体までの大まかな流れは以下の通りです ⇩

1.鶏は羽交い絞め(羽を背中側で交差させて動けなくすること)にします。ここから羽交い絞めという言葉が生まれたことを初めて理解しました。

2.首を3回転させて骨を外します。すぐに包丁で首を落として逆さづりにし、血抜きをします。子供たちは今にも泣きだしそうな顔で見ていましたが、それでもぐっと耐えていました。

3.熱湯に鶏を浸けて湯通しします。そうすることで、羽がサクサクと抜けるようになります。怖がっていた娘でしたが、何かを振り切ったのか、急に積極的に羽むしりを手伝い始めました。

 

4.羽をむしった後は水で洗います。娘が一人で一生懸命洗浄していた姿に関心しました。

5.解体は私の出番です。足と羽を外してから、胸を開いてささみを取り出し、胸肉を取り外します。次に内臓を順番に取り出します。過去に捌いてきた鶏は内臓を抜かれていたため、内臓の解体は初めて。さすがに教えてもらいながら進めます。新鮮で膜が強いので、内臓を傷つけないように細かく包丁を使っていきます。

6.内臓を捌いて学んだことや感じたことをを箇条書きにしておきます

  • 素嚢(そのう)と胆嚢と胃は絶対に壊さないように取り出します。胆嚢は異常に苦い汁、素嚢と胃は消化前の食事が詰まっています。
  • ぼんじりはお尻の部分にポコッとくっついている突起部分です。これは素人には捌けないとのこと。ここには油壷があって、それをうまく切除するのが非常に難しい。この油を食べてしまうと、もう二度と鶏肉が食べたくなくなるかもというくらい臭いらしいです。
  • 砂肝は開くと砂や小石が大量に詰まっています。人間でいうところの歯の役割をするようです。砂肝も胃と同じく消化器官なので、中身を捨てて綺麗に洗うまで他の臓物と一緒にしてはいけないそうです。
  • 心臓はハツと呼ばれるホルモンです。右心室と左心室とで2枚取れるので、焼鳥屋のハツ串に4枚刺さっていたら、それは心臓2個分ということですね。
  • 絞めた直後のレバーは本当に綺麗です。
  • オスだったので精巣も出てきました。いわゆる白子ですね。ちなみに、今回は塩焼きにして失敗だったのですが、どて煮や醤油煮のように生姜と甘辛く煮るのが良さそうです。
  • は処分します。
  • 鶏だしを取るのであれば、鶏ガラ(フレーム)は重宝するのですが、キャンプ場でそんなことをする余裕も、大きなフレームを保冷して持ち帰る方法も無かったため、処分していただきました。

味わう

解体を終えて娘とお礼を言った後、急いでテントに戻ります。捌いているうちに暗くなってしまったうえに、何も夕食の準備ができていない状況。仲間達も他のブースに遊びに行っていて一人で紛糾するしかなさそうです。

夜の献立は決まっていたので、捌いた軍鶏は翌日の朝か昼にでも美味しくいただくことにしました。

何とか準備を終えて遅めの夕食を頂きました
 

翌日、朝食にホットサンドを食べた後で、のんびり焼き物を始めます。まずは傷むのが早そうな内臓から食べていき、ささみ、手羽、もも肉と焼いていきます。残ったお肉は保冷して持ち帰り、自宅で冷凍しておいて、そのうち親子丼にでもしようと思います。それにしても地鶏は、肉に弾力があって食べ応えがありますね。

これは翌日の写真(レバーと精巣)

自宅に持ち帰って冷凍した軍鶏肉は、3日後には親子丼として美味しくいただきました。軍鶏で親子丼とは贅沢ですが、肉の弾力がとても強く、子供の味覚も考えると親子丼くらいしか思いつきませんでした。自宅では揚物もしたくないですしね(油飛ぶから)。

軍鶏のため高価で濃厚な卵を購入

今回、思いがけず見ることができた娘の勇敢な姿と、食育の機会に深く感謝し、娘とは改めて食の循環と始末の大切さについて語り合いたいと思います。

名も無い軍鶏に合掌

ガク

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