御岳渓谷で外岩のボルダリングに挑戦 – 小学3年生
こんにちは、がくんちのガクです。
近年のオリンピック競技としてクライミングが正式採用となったのは、それだけクライミング人口が増えた証拠ですが、その証拠に都内のボルダリングジム数もこの10年で急増し、キッズクライマー達もよく見かけるようになりましたよね。我が家の娘も例に漏れず、ボルダリングジムに元気に通う小学3年生です。ある程度は登る力もついてきたので外岩でも経験させてあげようと思い、東京都青梅市にある御岳渓谷まで遊びに行ってきました。
愛娘の外岩デビューの様子をご紹介することで、キッズクライマーのいるご家庭の参考になる部分が少しでもあれば嬉しいです。
👇 今回の動画 👇
いざ御岳渓谷へ
娘と二人で山梨県のとある山に登山に行こうかと天気予報を睨んでいた11月後半の週末、降雪があるかもしれないという予報にひるんでその山行を断念。奥多摩周辺の天気は良さそうだったので、低山のハイキングに変えようかなと考えながら、そういえば昔は御岳ボルダーにせっせと通った時期があったことを思い出しました。そんな時に軽い気持ちで「本物の岩でボルダリングしてみたい?」と聞いた時の娘の喰いつきぶりは、「登山はあきらめて外岩を体験させてあげよう」となるには十分なものでした。
土曜の夜、道具部屋で埃をかぶっていたマット(クラッシュパッド)2枚とサブマットを引っ張り出し、子供のクライミング用具一式と、登るつもりはない私のクライミングシューズを念のため1足だけ車に詰め込んで、翌朝に都内の自宅を出発。大きな渋滞にははまらずに10時くらいに御岳渓谷に到着しました。まずは発電所脇の駐車場に駐車します。紅葉の時期で危うく駐車場難民になるところでしたが、何とか駐めることができました。
参考:CLIMBING-NETのウェブサイト(山と渓谷社)に御岳ボルダーのエリア概要が掲載されています
ちなみにクラッシュパッドなんて持っていないよという方は、御岳駅から100メートルほどのところにある中古アウトドア用品を扱われているmaunga(マウンガ)さんでレンタルできるそうですよ(要予約)。クライミングシューズまで借りられるとか(子供用があるかはわかりません)。他にはラフティング等のガイドをされているConcept(コンセプト)さんでもクラッシュパッドの貸出があるようです。便利になりましたね。御岳渓谷は電車でも行けますからね。いくら便利になったとはいえ、ボルダリングの外岩はインドアとはマナーや安全管理の面で全く様相が異なるため、外ボルダーを十分に経験されている方の同伴は必要かと思います。
デラシネ・ボルダー
まっすぐ発電所脇の駐車場にやってきた理由は「デラシネ・ボルダー」。比較的簡単な課題が多い岩で、駐車場から川沿いの小道を5分ほど進めば到着です。
駐車場のトイレ脇から下りて川沿いの道を下流へ5分ほど進む
デラシネ・ボルダーには7~8名程度の先着組がいて、「娘は今日が初の外岩なのでご迷惑を・・・」とご挨拶すると、「みんな今日が外岩デビューです」と集団の引率者らしい方が言われたので和やかな雰囲気に。おかげで娘の緊張も解けたようです。
娘が外岩デビューを果たしたデラシネ・ボルダー
まずは直登する8級を登り、次にハング越えの6級に挑戦です。6級のほうは子供のリーチでは無理でした。ここで気がついたのですが、私が持っていた「日本100岩場 関東」というトポの情報は古いようで、どの方も「御岳ボルダリングエリアガイド」という写真付きのトポを使ってみえるようでした。私のトポにないルートの情報(この岩だとトラバース4級)をもらい、娘も挑戦。この4級は大人だと窮屈で難しいようですが、子供は余裕でした。そんなわけで晴れて4級クライマーです。
ちなみに新しいトポには8級の直登はもう載っていませんでした。年輪を感じますね(幻といわれる「黒本」も持ってますが、無用の長物と化したようですね)。この新しいトポは帰宅後に早速ネットで購入しましたが、情報の違いのおかげで適宜テロップで情報修正という、面倒な動画編集になってしまいました。痛い目にあったので、今後のために小川山と瑞垣ボルダーも新しいトポに買い替えようと思います。
余談ですが、海外のトポのように写真付きになったのが後押ししたのか、単に時代がそうなっただけなのか、海外からの方々も結構登りに来てましたね。御岳でボルダリングをしていて1日に2回も英語を話したのは、今回が初めてでした。
一生懸命お掃除をして、次の岩に向けて出発
丸こんにゃく岩
次に向かったのは、発電所の対岸にある「丸こんにゃく岩」です。簡単な課題が3本あって、うち1本はチムニー(岩に挟まって登る)課題なので面白いかもと思い娘を連れて行きました。チムニー課題のほうは手元のトポだとチョックマン4級と書かれていたのですが、新しいトポには名無しで5級となっていました。最初にフェイスの7級課題でウォームアップをします。
チョックマン4級は今は名もなき5級
まずは7級のフェイスを登る
続いてチムニー課題に挑戦。案の定、中に入りこんで引っかかってしまいました。旧トポにあるとおり、チョックマン(くさび人間?)のできあがりです。こういう岩は中に入りすぎないで、プッシュするようなムーブで登るとよいとアドバイスをしたところ、見事に抜けることができました。新しいトポでは右上の岩に上ることになっていましたが、そこは難しくないので岩溝の上に抜けて終了とします。
最初は「くさび人間」と化したものの、アドバイス後にうまく抜けだした。
とけたソフトクリーム岩
一旦車に戻ってコンビニへ昼食を買いに行きます。駐車場が満車でもう戻れないかもと覚悟していたのですが、娘は登る気満々。そのやる気が通じたのか奇跡的に駐車場に入れることができたので、対岸の御嶽駅まで徒歩で御岳橋を渡りました。橋のたもとから河原へ下りる階段を進み、途中綺麗な紅葉に見とれながら「とけたソフトクリーム」という岩を目指します。
小ぶりなクラッシュパッドを担いで「妖怪ぬりかべ」状態で歩く娘に、「登るの?すごいね!」などと声をかけてくれる紅葉狩りの方々が何人かいたため、人気者になったかのように錯覚した娘は上機嫌。
綺麗な紅葉を見ながら歩き、とけたソフトクリームに到着
「とけたソフトクリーム」に到着すると、子供たちが何人か登っていました。雰囲気からしてガイド付きの体験講習のようです。表側の簡単な課題は渋滞気味だったので、とりあえず岩の裏側にまわって9級の課題に取りつきました。ところがこれが9級だからと侮れないバランス系の課題で、しかも子供の背丈だとハイボルダー並みの高度感があり、慎重に登る緊張感が見ている側にも伝わります。
ちなみにこの岩は、上に抜けると岩の正面から見て右手から下りるのですが、下りるときのスロープでつんのめって落ちてくる可能性があるので、慣れるまでは必ず大人が支える準備をしてから下りてきてもらってください。
裏面にある9級の課題
キッズ数名のグループが帰り支度を始めたので、岩の正面の7級に挑戦します。これは新しいトポではトラバース7級となっていますが、手元のトポはアンダー7級となっていて直登を示していました。見たところ大人は苦労なく登れそうな形状ですが、子供のリーチだと難しくて楽しいかもと思いました。他のキッズ達も苦戦していたので難しいのでしょうし、だんだんとムーブを解明して登れるようになってくるという楽しさも秘めている印象です。
その印象を娘が実証してくれました。横で「段」のつく課題を黙々と打つ大人たちを尻目に、この7級課題に立ち向かうこと実に十数回以上。挑戦中は音を上げずに黙々と打ち続け、徐々にムーブを解明していき、ようやく登りきるというクライマー冥利に尽きるような体験ができました。娘は大いに満足です。子供の頃のフィジカルな成功体験は今後の成長の糧にもなるはずだと勝手に信じる「おとうさんマン」も満足でした。
よくがんばりました💮
ガク
★がくんち – Gaku’s Base★
お気軽にコメントください